2019.10.16
朝はエサやりから。
この学校には現在、牛16頭、ヤギ9頭、豚16頭、羊9頭、ニワトリ26羽がいる。
こうやってみると多いな。
この中で牛と羊は牧草地に放牧しているので、基本的にエサはいらなくて、残りの動物に朝と夕方エサを与える。
ヤギも牧草地に出すが、夜は小屋に入れてあげる。雨の日は出さない。乾燥地帯原産のヤギは濡れるのがキライなのだ。といってもイギリスの天気は変わりやすく、にわか雨など降ったときは、オークの大木の下に集まって雨宿りしている。
さてその後、エドと牧草地を見に行った。放牧した牛と羊は手がかからないが、時々は様子を見に行ってあげないと。
動物の健康観察ポイントは、
・脚(異常なく立ったり歩いたりしてるか)
・顔(目の輝きとか、耳の垂れ方、鼻が濡れているか、、、)
・お尻(フンの状態)
・毛並、毛艶
である。あと群れから離れているものがいれば、気にかけておく。
今日はみな元気で異常はないようだった。
牧草地は広い丘陵地だが、途中を小川が流れ、藪もある。
エドはこの牧草地をもう少し野生に近づけたいと言っていた。
ただ中途半端に藪を増やしたりすると汚らしくみえるだけなのでバランスが大切だ。
今日の畑作業。
まず昨日収穫してしまったカボチャの茎を抜き、畝を黒いビニールで覆った。
当分この畝は使わないのかな?
そして別に耕しておいた畝に、タマネギを植えた。種球根(set)を畝に3列、指3本の幅で植える。球根というか小さい玉ねぎそのものである。専用の木の棒で土に穴をあけて球根を落としていく。
夏は種から蒔くが、冬タマネギは球根からがいいみたい。
そして上に鳥よけのために防霜ネット(fleeceと呼んでいた)をかけて終わり。
冬タマネギ、いつ収穫できるだろうか?楽しみだ。
ちなみに春タマネギ(spring onion)と言えば、日本のネギのようなもので茎がメイン。
今収穫しているタマネギも非常に小さくしか育っていないので、キッチンスタッフから「春タマネギ、いや秋だからautumn onionね、料理が大変だわ」とからかわれる。
さて今日の昼食時にあるスタッフと話していた。
彼はニューヨークでもともと働いていて、今はラスキンミルの中の色々な学校に関わっているそう。博士課程を中退したと言っていたが確かにインテリだった。
「ここの学校農園は素晴らしいと思うが、もっと世に伝える努力をするべきだな。あと、ふつうの農業でも良いのに、なぜ教育のなかで農法にまでこだわる必要があるのか。その意義を人に伝えないと。」
たしかにそうだと思った。ここの学校スタッフの中でさえも、その意義をあまり理解できてない人が多い気がする。豊かな環境がもったいない。
そして日本よりこういうアルタナティブな活動が進んでいそうなイギリスでさえ、スクールファームのことについて情報や講演会などは少ないそう。アメリカでは、アリス・ウォータースの「学校菜園(edible schoolyard)」という活動が有名だが世界的にはまだまだ発展途上のアイディアなんだな。やはり僕たちはパイオニアの一員であるよう。
そして僕自身もまだ勉強を始めたばかりだ。まだまだ日の目も見ないブログだが、少しでも学校農園というアイディアの素材が世の中に共有されたらいいな。
ではまた。
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