牧草地のフェンス撤去

農園日記

2019.11.07
さて昨日のブタの話の続き。
今朝エサやりに行ってみると、弱ったそのブタはやはり群れの外でしょんぼりしている。基本的に12匹の若ブタたちは、エサを運んでくる僕らを遠くから見つけるや否やキーキー喚きながら柵のそばまで寄って来る。みんな我先にという感じで押し合いしていて電気柵に触れて悲鳴をあげるのもいる程。そのなかであまり近寄っても来ない彼はやはり様子が変だ。頭もうなだれていて哀愁が漂う。昨日より状態が悪くなってきている。

今日明日はエドが休みなので、昼休みにメールで連絡することにする。まだ僕たちはイギリスの携帯電話を持っていないのでWIFIがつながるところでしか連絡ができないのだ。

畑では午前中ニンジンとリークの収穫をした。今まで畑にある蛇口でかがんで野菜を洗っていたが、先日新しい洗い場を作ったので楽になった。立ったままステンレス製のシンクで作業ができる。
そして丘の上にある学校のキッチンまで一輪車に野菜の入った箱を積み重ねて運んだ。今日は車がないから。一輪車は重いし、バランスをとる必要もあるので良い筋トレになる。

昼食はここで初めての魚料理、タラのオーブン焼きが出て満足だった。食堂では、このようなthe・魚料理とかthe・肉料理は滅多に出ない。肉と言えば時々ラザニアやボロネーゼにミンチで入っているくらいである。まあ日本に比べてベジタリアンも多いししょうがない。僕も昔に比べて食べなくはなったがやはり時々は食べたくなる。

午後は牧草地のフェンスの撤去。牧草地の囲いは生垣もあるが、木の杭と金網のフェンスも多い。これを取って、新たに囲いを作り直す。現在のファームとしての機能的なデザインがあまり良くないので配置し直そうと計画しているのだ。仕事の少ない冬の間の主な作業になりそう。
デザインとして考えるのは、学校からのアクセスの仕方と、動物のGrazing(草を食べさせること)のローテーションの2つ。

長年使ってきたフェンスは草が絡み付いていて、所々深く土に埋もれている。撤去はなかなか骨の折れる仕事だった。牧草地は広大だし何日もかかる大仕事だ。牧畜は単純な肉体労働が多くて大変だなぁと思う。
「百姓は野菜を育てる、ファーマーは牧草を育てる」
ちなみにファームやファーマーはヨーロッパでは、農業というより牧畜のことを指すことが多い。野菜作りの百姓のことは、英語では、ガーデナー、ベジタブルgrowerというみたい。

買ったばかりの重い安全長靴にゴーグル、皮手袋でハンマーを振るっての作業に彼女は、
「軍隊に入隊したみたい」と疲れ切っていた。
明日も作業は続く。

ではまた。

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