育ちゆく冬小麦

農園日記

2019.11.11
月曜日。
休みの昨日は近くの大都市、バーミンガムに観光に行っていた。クリスマスマーケットや美術館めぐり。バーミンガムには大きな中華街があって、夜にここで四川の火鍋を食べた。名のごとく唐辛子や花椒ベースの激辛の鍋。今朝はこの火鍋のブローがまだ効いていた。

朝のミーティング後、この間から弱っていたブタが死んだことをエドから告げられた。今週末は彼がエサやり当番で、土曜日に死んでいたらしい。あっけないものだ。若いブタの中でも一番小さくて白いブタだった。これで群れは11匹。

その後、豚たちの移動。もう何か月もいる囲いの中は泥でグシャグシャだったので先週新たに作ったスペースに移動した。数の減った若いブタたちをトレーラに入れて移動し、個体識別番号の耳タグを打った。もうだいぶ大きくなってきたし、何匹かはいずれ屠殺に送られることになるからだ。エサに夢中なところを捕まえられて、金属タグを打たれた瞬間は悲鳴を上げるものの、即またエサを食べ始めるのはさすがだ。その後雄雌を分けて囲いに放した。4匹のガールズはリンゴの木の下の囲い、7匹のボーイズはとりあえず小さな小屋に押し込められた。幸運なガールズはリンゴの木の下で、良く熟れて下に落ちている果実を勢いよくむさぼっていた。広々としたところで見ると可愛い生き物である。

さて気温はめっきり下がってきたが、畑では1か月くらい前に蒔いた小麦(wheat)、大麦(barley)、オーツ(oat)、ライ(rye)といった麦がもう威勢よく芽を伸ばしている。麦は種蒔き後、出てきた芽がダメージを受けることで株が増えるらしい。古くは「麦踏み」なんてあったり、ヤギなどの動物に踏ませたり。秋蒔きの麦の場合は、霜がその役割を果たすと言うから驚く。元気なわけだ。寒冷な地域にうまく合った作物。

午後はまだまだ残っているフェンス撤去の作業。大変な作業だが、撤去したところは視界が抜けて牧草地の連続が気持ち良い。高さ1mくらいのフェンスでもあるのと無いのでは大違いなんだなと実感した。また新たに作るのではあるが。

そうそう、イギリスの特有なランドスケープ構造にハーハー(Ha-ha)というのがある。牧草地と邸宅を仕切る深い溝のこと。動物は越えられない。だが邸宅からの視界では溝は見えないように作ってあるのだ。つまり庭から牧草地が連続して見える。借景の一種ということかな、敷地が広々と感じられる。管理は大変なので金持ちの遊びだろうが、やりたくなる気持ちはよくわかった。

夜は、あんかけチャーハン。僕は得意なチャーハンを、工夫した味付けがうまい彼女はあん担当。 ゴマ油も昨日手に入れたし、 片栗粉を持ってきてよかった。

一日の疲れは、温かい夕食で癒される。疲れの質が変わる感じ。
そして水曜にある勉強会の予習で夜は更けてゆく。

ではまた。

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