ニワトリが、、、

農園日記

2019.11.26
午前中はエドがいなかった。息子の体調不良のため。
火曜の午前中はいつもある生徒B君がファームに来る。エドがいつもはこのB君に付きっきりなのだが、今日はデーブが代わりに担当した。そして彼女一人では大変なので我々も今朝はサポートすることになった。
結果的に、こういう学校でファームの授業をするというのは大変なことだなと思わされた朝だった。

まずB君には常にサポートワーカーが2人ついているのだが、そのうえに我々農園チーム3人が一緒に作業するというのが大変やりにくい。一人の生徒に対する大人が多すぎるというのもあるが、サポートワーカーが一緒に作業するという感じではないのもその原因だと思う。彼らは外から生徒の行動を監視している感じ。
さらに、B君は機嫌の良し悪しが極端なのだが、5人の大人がそれを窺いながら行動する形は変だった。
ファームの授業の理想は、スタッフで上手く作業を回すなかで、生徒がそこに参加できるようなスペースを作ってあげることだと思うのだが、今朝はそれができなかった。僕たちが彼のためのプログラムに参加させてもらっているような感じ。大人側にしっかりした役割分担や共通認識が無いがゆえに生徒にそこにつけこまれる感じがある。

リーダーシップの如何もあるが、最近色々な場面で、やはり大事だなと思うのが「言葉でコミュニケーションをとる」ということ。僕たちがサポートワーカーの立ち位置が分からず、コミュニケーションを怠っていては何も前に進まないな、とここでも思った。

農園を良いものにするのは勿論だが、どうやってそこで教育を行えるかというシステム作り、そのための人間関係作りも同じくらい大切。

さて、昼はご飯を食べながら、ラスキンミルの基金を担当している女性と話した。
おもしろかったのが、ラスキンミルにはグラスハウスカレッジ(Glasshouse college)という学校がある。もともとガラス工場だったのを改装して学校にしていて、工芸授業の一環としてガラス工芸を取り入れているそうだ。
そして、ここで開かれるガラス祭りがイギリスでもトップクラスの規模だそう。テーマとして東アジアにも目を向け、韓国や日本にもアーティストを視察に行ったと言っていた。日本や韓国は陶芸ならピンと来るが、ガラス工芸はどのくらい独自性があるのか知らないな。
初めて知ったが、日本では富山がガラスの町として有名だそうだ。

午後作業をしていると、通りがかった先生から「Long sleep しているニワトリがいるよ」と言われた。今日は天気が良かったので、ニワトリが昼寝をしているよ、という冗談かなと思ったが、だんだん意味深に思えて来た。
見に行ってみると案の定、鳥小屋のなかで1羽が死んでいて、さらに数が3羽減っていた。じつは最近キツネに頻繁に襲われていて、数がだんだん減っていた。そして今、3羽だけになってしまった。まあエドは、「いずれ殺す時期だったから、キツネがやってくれて良かった」とうそぶいていたが。

ニワトリを飼うというのは、毎日新鮮な卵が手に入って理想のようだが、やっぱり命を管理するという苦労はある。歳をとって卵を産まなくなったら殺してしまわないといけないし、外敵にも注意しないといけない。
ある週末にエサをやりに行くと、襲われた8匹くらいの死体が散乱していたという事件もあった。そして致命的に傷ついている数羽のとどめを刺さなければいけなかった(これはエドがやった)のだが、やはりこういうのはショッキングで、気持ちが悪い。自然の中で暮らすとか自給自足とかの避けては通れない側面だとわかってはいても。

ニワトリはまたいずれ買いいれることになるが、それまで卵がないのは悲しい。

ではまた。

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